920MHz帯で見通し外2kmの免許不要センサーネットワーク、日本電業工作が開発

2016.05.17

Updated by Naohisa Iwamoto on 5月 17, 2016, 06:15 am JST

日本電業工作は2016年5月16日、免許不要で長距離の伝送が可能なワイヤレス環境観測システムを開発したと発表した。見通しで最大約30km、見通し外でも最大約2kmの長距離伝送が可能になる。

開発したシステムは、免許不要で使える920MHz帯の特定小電力無線機「Echoes LINK」によるワイヤレス環境開発システム。今回は防災無線システムに気象センサーなどの環境センサーを適用することを想定し、実証実験を行った。実証実験では、見通しで約30kmの距離で813bpsのデータ通信が、見通し外で約2kmの距離で244bpsのデータ通信が確認できた。

山間などで見通しがきかない場所は、従来は中継器などを利用して長距離伝送を実現していたが、伝送遅延が起きたり中継器の設置場所の確保に苦労したりすることが多かった。開発したシステムでは、中継器なしで2kmといった長距離伝送が可能になり、少ない伝送遅延で機器設置数も削減して環境センサーネットワークを構築できる。

さらに、免許不要の4.9GHz帯を利用する長距離無線LAN「FalconWAVE」を併用すると、数十kmといった広域防災ネットワークなどを構築することも可能だという。実証実験では、Echoes LINKとFalconWAVEの双方の組み合わせにより、約10km離れた事務所から山間地点の水位データやカメラ映像がライブで閲覧できること、事務所から山間地点のカメラや警報機器の遠隔操作が可能なことも確認した。

【報道発表資料】
従来比15倍(実測値)、長距離920MHzワイヤレス環境観測システムを開発!

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。