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IoTプラットフォーム「SORACOM」のIoT契約回線が100万を突破

2019.06.19

Updated by Naohisa Iwamoto on June 19, 2019, 10:27 am JST

IoTの仕組みを活用するために不可欠なネットワーク。その中でもセルラー回線を利用した無線のIoTデータ通信サービスは、IoTサービスや製品の普及を支える重要インフラといえる。そうした中で、IoTプラットフォーム「SORACOM」を提供するソラコムのIoTデータ通信サービスが開始から3年半で100万回線を突破した。

ソラコムは2019年6月19日、同社の「SORACOM AIR for セルラー」のIoT契約回線数が、100万を超えたと発表した。この数字は同社が提供している日本向け「SORACOM Air セルラー」と、ソラコムの海外法人が提供するグローバル向け「SORACOM Air セルラー」の契約回線数を合算したもの。発表時点で、世界122カ国に1万5000以上の顧客があるという。

▼SORACOM AIR for セルラーの回線数の推移(ソラコムのニュースリリースより)

同時にソラコムは、これまでのSORACOM AIR for セルラーの利用状況についても情報を公開した。SORACOM AIR for セルラーは1枚から利用開始できる手軽さが特徴の1つであり、利用企業の規模にもその影響が見て取れる。ソラコムでは、「多数のスタートアップや中堅・中小企業のお客様に多く」利用があり、「顧客数の大半がこのセグメント」だという。一方で、IoT契約回線数で見ると、上場企業など企業規模の大きな顧客が1社あたり多くの回線数を契約していることから、全体の約7割(69.6%)のが上場企業の顧客の回線になるという。

上場企業における業種別に見ると、「電気機器/機械」が33.6%、「情報・通信業」が30.3%で他の業種を引き離す。3位以下は、「卸売業」(8.4%)、「サービス業」(5.9%)、「輸送用機器」(3.7%)と続く。電気機器や機械などの製造業では、コネクテッドカーやスマートコンストラクション、工場の可視化などの利用が、情報・通信業ではIoTテクノロジーを利用した新規ビジネスやサービスの外販が多い傾向にあると分析する。

また、2017年10月からソラコムでは機器に組み込めるチップ型SIM(eSIM)にも対応した。100万回線到達の発表時点では、カード型SIMとeSIMの割合は約50%ずつと同社のIoT回線を2分する状況になっている。

【報道発表資料資料】
「SORACOM Air for セルラー」提供開始3年半で「IoT契約回線数」100万を突破!!1万5千の顧客が世界122の国と地域でIoTビジネスに利用

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。