レベル3以上の自動運転はとうぶん実現しない。事故の責任についての法的・哲学的問題や、センサーの検出精度を高めるためにかかるコストなど、解決すべき問題が山積しているためだ。可能性があるとすれば、高速道路に自動走行車専用レーンを作る、過疎地域のパーソナルモビリティとして最高速度を30km/hに限定したものを認めるなどだろう。
2017.05.19
不便益研究では、不便であることがユーザの主観的益になっているものごとを「不便益」、便利であるがゆえにユーザが手間をかけられず、害になっているものを「便利害」と呼んでいる。
2017.05.12
現在のパーソナルコンピュータの基本形をつくったアラン=ケイによる1972年の論文であり、この論文の中には、彼が構想したDynabook(ipadやSurfaceの原型)を使い、重力シミュレーションをして遊ぶ2人の子供が登場する。
2017.05.10
それぞれのスタッフの興味を、研究グループの大きな目標の中で位置づけることが、スタッフのモチベーションを維持するためには重要である。一研究者であるそれぞれのスタッフにとっても、グループの目標への貢献の中で、自分の専門を広げることに繋がり、長期的なメリットが大きい。
2017.05.08
ユーザに手間をかけさせることによって、ユーザにとって主観的な益を生み出すモノやコトを「不便益系(不便益システム)」と呼ぶ。その不便益系を生み出すためには、(1)能動的な工夫の余地を与える、(2)習熟を飽和させない、(3)可視性を高める、(4)気づきの機会を拡大するという、という4点に注目する。
2017.04.28
自動車を運転する時、我々は進行方向の視覚情報や、エンジン音やロードノイズ、車体の振動などから多くの情報を得て、はじめて安全を確保している。それに対して自動運転車は、搭載コンピューターが運転に必要な情報を把握していればいいので、搭乗者に外界の状況を伝える必要がない。
2017.04.26
清水が会社経営において常に気を付けていることは、「社員に働いていただいている」と考えることである。社員は人生の半分を会社で過ごす。それに対して会社がいくら給料を支払ってもはした金に過ぎない。
2017.04.24
不便益の事例には、紙の辞書や紙の手帳、マニュアルトランスミッションの自動車といった古典的な例のほかにも、バリアフリーではなく「バリアアリー」を目指す老人ホーム、あえて庭をデコボコにする幼稚園や、足こぎ車いす「COGY」などがある。
2017.04.20
1984年に開かれた数学の国際会議に関連して、当時30代であった若山は招待講演を行った。その内容は大きな拍手をもって迎えられたが、他の大物研究者がほぼ等しい内容を既に論文として発表していたことを知る。