ものづくりの豊かさを多くの人に開いていくために 2023.02.13 日本の建築・都市の基層をなす大工等の「ものづくり人」の世界。それが持続不可能なほどに痩せ細っている。みんな気づいている筈なのに、有効な手を打てずにいる。
50年前のソ連・モスクワを振り返る 東側陣営のベールをめくる 2023.02.10 2022年1月1日、私は数年ぶりに祖父母の家を訪ねた。ちょうど家の大整理中だったらしく、約10年前に亡くなった祖父の遺品が次々と見つかった。その中で発見されたのが1972(昭和47)年に兵庫県が実施したソ連・西欧諸国の研修旅行の旅行記であった。
ロシアの侵攻で脱炭素は進む。欧州に働くもうひとつのロジック 2023.02.09 これまで、脱炭素の真の定義等について説明してきたが、実は私はエネルギーアナリストであり、脱炭素の専門家ではない。エネルギー供給(石油や天然ガス、石炭、原子力、再生可能エネルギーなど)の調査や、使う側(自動車や空調システム等)の研究を通して、エネルギーの循環を俯瞰して見てきた立場である。
すっからかんで美しい零戦を作った私たちの倫理 2023.02.08 宮崎駿がミリタリーオタクであることは周知の事実だろう。彼の描く戦闘機は写実的ではなく、フリーハンドで描かれた外観は丸みを帯びて可愛らしく、それ自体が生命を持つ生き物のようにいきいきとしている。
郷土史とは、科学的な検証に耐えられない物も含めそこに生きる人たちのアイデンティティである 2023.02.07 私は静岡大学で、主に日本の江戸時代から明治初期にかけてのメディア状況と事実表現について研究してきた。授業では所謂江戸戯作を中心に、「近世文学」を材料にすることが多い。
安全保障市場と地球観測の技術 2023.02.06 ハッブルは、米航空宇宙局(NASA)の、「赤外線からガンマ線に至る、広い波長域の光で宇宙を観測する巨大宇宙望遠鏡群を宇宙に打ちあげ、運用する」という「グレート・オブザバトリー」計画の一環として、可視光領域での観測を担当する宇宙望遠鏡として開発された。
彼女たちはなぜ大工になったのか 女性職人とのダイアローグ 2023.02.03 国は、複数の大工技能者関係機関が連携して実施する大工技能者の技能向上のための研修活動や大工技能者が能力・経験に応じた処遇を受けられる環境整備の取組等に対する支援を実施している。そして年に1度、その支援を受けた全国各地の大工技能者関係機関等が一堂に会して成果発表を行う機会がある。
現代の「キャリバン」たちへ 2023.02.02 2019年に逝去した作家の橋本治は共著も含めると200を超える著書を残した。だがその多くは現在、絶版あるいは入手困難である。本連載は、そうした橋本の旧著を再読し、その思想をあらためて描き出そうとするものである。
「山川学校」で学んだこと。田中角栄と宮澤喜一、二つの対米観 2023.02.01 今回は米国の対日戦略について振り返りながら、僕がジャーナリストとしてとても大きな影響を受けた人たちのことを語ってみたい。
分析のいきつくところ 2023.01.31 誰もが聞いたことのある「裸の王様」の話。いかさま機織り師が大金をせしめて拵えた不思議な布地で織った服。王様も家臣も見えないものだから気が気でない。でも「馬鹿の目には見えない」などと言われているので、うっかり口に出すことも憚られる。