Image by Rick Ligthelm (CC-BY) ※画像はイメージです
NTTドコモ、ABCクッキング:東日本大震災被災者の「心のケア」を目指して料理教室
2015.09.01
Updated by Hitoshi Sato on September 1, 2015, 09:20 am JST
Image by Rick Ligthelm (CC-BY) ※画像はイメージです
2015.09.01
Updated by Hitoshi Sato on September 1, 2015, 09:20 am JST
NTTドコモは、復興庁の「被災者支援コーディネート事業」により、東日本大震災における被災者の「心のケア」を目指して、ドコモのグループ会社であるABC Cooking Studioによる料理教室等を、2015年8月28日から2016年1月19日まで仮設住宅等に隣接するコミュニティセンター等で計7回 、無料で開催する。
復興庁の「被災者支援コーディネート事業」とは、復興庁が2015年1月から事業を実施しており、被災者の見守りやコミュニティづくりの支援を充実するため、支援体制の充実、企業CSR活動と自治体ニーズのマッチング等を実施している。
実施予定地と日程は以下の通り。
NTTドコモは、これまで東日本大震災に対する復興支援の取り組みとして、社員のボランティア活動による瓦礫撤去や、農業や漁業の支援など産業復興に貢献してきた。
ABCの料理教室では、東北の地元食材等を使用し、健康を意識した献立を用意する。地元のNPO団体等が被災者に参加を募り、1回につき約5名1グループ、計約20名の方々と共同で料理を作り食事をすることで、参加者同士の交流機会を増やし、コミュニケーションの活性化に貢献していく。
また、映像配信サービス等体験会も同時に開催し、料理教室の参加者に対して、社員がタブレットの操作方法を説明したり、コミュニティセンターに設置したモニターで、映像配信サービスを体験できる。被災者同士が共に、映像を楽しむことができる時間も提供していく。
2011年3月11日の東日本大震災から約4年6か月が経過した。まだ避難生活をしている人がたくさんおり「心のケア」が求められている。
NTTドコモは「いつか、あたりまえになることを。」のスローガンを掲げており、その中で社会課題の解決を導く新たな仕組みづくりにも関わっていくことを表明している。避難生活が長期化する中で、被災者の外出意欲減退や、地域コミュニティへの帰属感喪失に関する「心のケア」が新たな課題となっており、今回の取組みも被災者同士の交流の場を設け、コミュニケーションを活性化させることを目的としている。
被災地での料理教室は決して収益に貢献するような事業ではないだろう。つまりすぐに儲かるようなものではないが、日本でこのような事業に取り組める企業も限られている。料理教室が少しでも被災者らの「心のケア」と今後の発展につながるとよいだろう。
【参照情報】
・東日本大震災の被災者への新たな取り組み -被災者の「心のケア」をめざした料理教室等の実施-
・ドコモのブランドビジョン
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登録はこちら2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。