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医療分野の市場規模、2025年にIoTが2.2倍、AIが4.1倍へ拡大

2017.06.13

Updated by Naohisa Iwamoto on 6月 13, 2017, 06:25 am JST

IoTおよびAIの適用分野の1つに医療分野がある。生体センサーをはじめとした関連技術の発展や、医療ビッグデータの整備などにより、医療分野のIoT、AIは普及が本格化し、今後の市場規模の拡大が期待される。富士経済の調査によると、2025年には2016年比で医療分野におけるIoTが2.2倍に、AIが4.1倍に、いずれも大幅な市場拡大が見込まれるという。

調査結果は、富士経済が報告書「2017年 メディカルIoT・AI関連市場の最新動向と将来展望」にまとめた。報告書では、通信機能搭載型人工臓器5品目、治療・モニタリング機器・システム10品目、その他医療関連IoTシステム3品目、そして医療分野におけるAI関連市場(AI技術活用システム3品目)について、市場を調査して将来の動向を予測している。

医療分野におけるIoT関連機器・システムの国内市場は、2016年には753億円だが、2025年には2.2倍の1685億円にまで拡大すると予測する。富士経済では、在宅医療や遠隔医療の拡大、医師不足への対応などにより、IoT技術を活用した医療機器・システムの需要が増加していることから、市場拡大が予測されると分析する。

2016年から2025年にかけて、最も比率が高いのは通信機能が埋め込まれた人工臓器、ウエアラブル型機器といった「通信機能搭載型人工臓器」。2016年時点では医療IoT市場のほとんどを通信機能搭載型人工臓器が占めており、中でもペースメーカー/埋込型除細動装置は2025年でも2016年比約55%増の1058億円とIoT市場全体の6割超を保つと見る。

IoT化によりモニタリングが可能になる機能検査装置、治療機器や治療薬を対象とした「治療・モニタリング機器・システム」は、2016年から2025年にかけての伸びが期待される分野で、中でもウエアラブル型脳波計は大幅な成長が予想され2025年の市場は150億円に達すると見る。このほか、遠隔医療支援IoTシステム/サービスなどの「その他医療関連IoTシステム」は、2015年8月に厚生労働省が遠隔医療の活用を広く認める方針を打ち出したことにより、今後の普及拡大が期待される。

医療分野におけるAI関連の国内市場は、2016年の37億円から2025年には4.1倍となる150億円へと急伸すると予測する。調査対象は「AI創薬システム」「製薬企業向け営業支援AIシステム」「診断支援システム/類似症例検索システム」。中でもAI創薬システムは、創薬技術向上による競争力の維持が製薬企業の共通課題であることから、今後も需要が引き続き拡大すると見られ2025年の市場は70億円が予測されている。

【報道発表資料】
政府による医療・介護・健康関連産業の育成に伴い拡大が予想される医療分野におけるIoT、AI関連の国内市場を調査

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。