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  • 正体不明な必需品としての「常識」 (1)改めて問う「現実」「常識」とは一体何なのか?

    2020.12.12

    私たちは、一度現実として受け入れたことを疑いたくない。特にそれがずっと信じられてきたことや、大勢の人々が同じように信じるものなら、なおさら疑いを立てるのに勇気が必要だ。地球は平らであり、太陽や星々は地球の周りを回転している地球平面説は、多くの人に否定された「空想」である。

  • エリートと教養12 現代日本語考 6 日本語を歌う

    2020.11.26

    前回、最後は七・五の詩とそれに重なる歌の話になりました。私の過去の中で、もう一つの七・五の世界は、旧制高校の寮歌です。無論、私は新制度の人間ですが、父親は、四、五歳の私に、一高の寮歌を歌わせようとしました。中でも最も有名なのは『嗚呼玉杯に花うけて』です。後に佐藤紅緑が同名の小説を書いたほど、広く知られた歌になりました。

  • エリートと教養11 現代日本語考 5 日本語を読む

    2020.11.09

    賢治の作品を読んで誰もが気付く一つの特徴は、独特のオノマトペがふんだんに盛り込まれていることです。「北守将軍」では、ソンバーユ将軍が人馬もろともに、三人の医者の許を訪れるときの、「ぎっ ばっ ふう」、「月夜のでんしんばしら」では「ドッテテ ドッテテ ドッテテ ド」、「風の又三郎」では「どっどど どどうど どどうど どどう」などなど、枚挙にいとまがありません。

  • 「音楽 その光と塩」 9. 「能」とは何か?

    2020.11.02

    いろいろな機会に、私がヨーロッパのクラシック音楽には一応の素養があり、なかでもチェロを永年弾いてきたことについては、文章を書き散らしてきました。しかし、このシリーズでは、僅かですが日本の古典芸能である能・謡曲に関しても、むしろ西洋音楽よりも早い時期から学ばされたと述べただけで、その詳細には口をつぐんできました。本稿では少しだけ、その背景をお伝えすることから始めたいと思います。

  • スーパー書評「漱石で、できている」8 帚木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』

    2020.10.26

    著者は精神医学の専門家で、臨床医でもあるかたわら、現在は九州でクリニックを開いておられる現役の医師。他方、もともと大学ではフランス文学を専攻し、医学は大学に入り直されて資格を取られた、という経歴からも推測できますが、文芸の世界にも独自の世界を切り開かれ、多くの小説を世に問うて来られました。

  • 反東京としての地方建築を歩く12 「前川國男のまち、弘前」

    2020.10.22

    新型コロナ・ウイルスの影響によってオープンが遅れた「弘前れんが倉庫美術館」は、コンペで勝利した田根剛が設計したものだ。注目すべきは、フランスにも拠点を置いて活躍する若手建築家による日本国内の最初の公共施設であること。もっとも、新築ではない。築約100年になる酒造工場(戦後はシードル製造所として使われた)をリノベーションしたものである。