前回は『史記』を閉じ、白い紙を開くところで終わりました。項羽の沈黙や、記録に残らなかった選択が、歴史の続きを動かしていました。では、紙の上の「何もない」は、何をしているのでしょうか。書の作品は、墨のあるところだけではでき […]
2026.10.30
今度は「本物の本紀」を開く 前回、自分の研究歴を振り返り、履歴書はその人についての小さな「本紀」だ、と書きました。年と肩書を並べれば人生は妙にまっすぐに見えますが、実際には脇道や行き止まり、後から効いてくる出会いの方が多 […]
2026.10.29
「AIがつくったもの」は、誰の作品なのか AI、とりわけ画像を生成するAIを使えば、ほんの数秒で、まるでプロのイラストレーターが描いたような画像ができあがります。これまで絵を描くために必要だった技術や経験がなくても、ある […]
2026.10.19
今回の「シュレディンガーの水曜日」は、田中・北澤研究室で薫陶を受け、現在教授職として有力大学で活躍する4名の田中・北澤研究室OBに集まっていただいて、ご自身の最先端研究をご紹介いただきつつ、田中・北澤研究室における研究者育成術がどのようなものだったのかをご披露いただこうという趣旨で開催します。
2026.10.08
「アートは、限られた人のためのもの」そんなふうに感じたことはないでしょうか。 美術館に行くと、専門用語が並び、作品の背景を知らなければ理解できないように思える。作品を買おうと思っても、価格や購入方法がよくわからない。そも […]
2026.09.11
履歴書は、小さな「本紀」である 研究者の経歴は、年表にすると妙にまっすぐです。何年にどこへ移り、何を研究し、どんな論文を書いたか。出来事を年月順に並べると、あたかも最初から行き先を知っていた人が、予定された駅を順番に通過 […]
2026.09.10
質量と体積を持ち、空間を占めているすべてのものが物質(Substance)だとしたら(フェルミ粒子じゃないものはどうなんだ、という面倒な話はとりあえず割愛)、その物質を何らかの目的や製品を作るための素材として活用できる状 […]
2026.08.28
ゲルを抽象化し既存研究の枠組みを外したときに、何ができるのか?を問う試みで、うまくいけばゲルという言葉の指す範囲そのものが劇的に変わる可能性があります。今回の「シュレディンガーの水曜日」はこれを中心に、プロジェクトの現場にいる若手3名と一緒に、期間中に何をどこまでやるつもりなのかを、ざっくばらんにお話しできればと思っています。
2026.08.27
一本道ではない世界を、どう描くか 一本の熊手を手にしたサルが、少し離れたところにある餌を引き寄せる。私が長年続けてきた脳研究は、そんな素朴な場面から始まりました。 サルの頭頂葉には、手に触れたものだけでなく、手の近くに見 […]
2026.08.27
「現代アートは気軽な気持ちで見に行って」と再三呼びかけている私ですが、いざ冷静に現代アート初心者におすすめの展覧会を選ぼうとすると、少し迷ってしまいます。 作品を楽しむには、どこか一つでも自分にとって身近に感じられる要素 […]
2026.08.14